マウイ島ラハイナのいま
フロントストリートの復興を目指すラハイナの土地所有者たち
2023年8月の火災でラハイナの大部分が焼失した後、フロントストリートの商業地を所有する土地所有者たちは「Front Street Recovery(フロントストリート復興グループ)」を結成し、地域の再建に向けた取り組みを進めています。
モウサ・ハッサン氏は、フロントストリートで2つの建物と7つの小売店を所有していましたが、その多くが火災で失われました。彼は、「グループを結成することで、団結して再建を進めるリーダーシップを取るための声をあげました。しかし、これまでのところ、ビジネスに関しては大きな進展が見られていない」と語ります。
マウイ島の人口流出と商業地の課題
火災後、多くの従業員や事業主が島を離れる「大量流出」が起きています。「従業員が去り、ビジネスオーナーも離れているのです」とハッサン氏は指摘します。
フロントストリート復興グループは火災の1ヶ月後に結成され、ハッサン氏のほか、土地所有者のライアン・チャーチル氏、カレオ・シュナイダー氏、ケント・ウンターマン氏、ローリー・ローソン氏が中心となり、現在では少なくとも40人の土地所有者が参加しています。
しかし、ラハイナの歴史地区であるフロントストリートは、特に規制の厳しい地域であり、商業再建は依然として進んでいません。特に沿岸や環境への影響を考慮した「特別管理地域(SMA)」の許可が必要で、これが再建への大きな障害となっています。グループとしての目標は、このSMA許可を個別ではなく、一括で取得することです。
ラハイナの未来を見据えて
ハッサン氏はラハイナタウンアクション委員会の理事も務めており、ラハイナの歴史的価値を守り、小さな町の雰囲気を取り戻し、地域のユニークさを促進するための取り組みに尽力しています。彼にとってラハイナ再建の夢は、自身が幼い頃から家族とともに運営してきたビジネスの復活にあります。
「ラハイナの中心はフロントストリートです。私たちは地元のビジネスを支援し、文化的な遺産であるモクウラの再建を進め、ラハイナが再び繁栄し、活気を取り戻すことを望んでいます」とハッサン氏は語ります。